今回は「フレッチャリズム」についてお話をしたいと思います。

「フレッチャリズム」とは、米国で実業家をしていたホーレンス・フレッチャー氏が生命保険に入ろうとしたところ、「肥満は短命」という理由で断られたため、様々な医療や健康法を試みてたどり着いた「よく噛んで食べる」という健康法のことです。

フレッチャリズムでは時間をかけてよく噛むこと、すなわち“持続的な咀嚼”こそが肥満の防止に繋がると考えられています。
また、正しく噛むことの必要性や効果だけでなく、怒り、心配空腹といった精神的な条件に対しても触れています。

食べ物が固体から液体になるまで50~100回噛む必要があるそうです。
咀嚼により脳が活性化され満腹中枢を刺激することにより肥満細胞からレプチンというホルモンが分泌され、食欲が抑えられるため少ない量で満腹感が得られます。

フレッチャリズムでは以下の3つのことを強調しています。

? 空腹を感じたら食事をする

過食症の人は過食症でない人に比べて咀嚼をする時間が短いことが多く満腹感の持続が短いそうです。

? 美味しいと感じるものを食べる

唾液に含まれる消化酵素 “アミラーゼ” は炭水化物のデンプンを糖に分解する酵素で唾液中に含まれるアミラーゼが多い人は炭水化物を咀嚼したときに早く甘いと感じアミラーゼの量が少ない人は糖の分解が遅いのでなかなか甘く感じません。
甘く感じるのが遅いとインスリン(別名肥満ホルモン)が大量に出るので太りやすくなります。
アミラーゼを増やすためにも咀嚼回数を増やし唾液の分泌を促す必要があります。
日本人は外国人に比べ唾液に含まれるアミラーゼの量が多いそうです。

? 怒りや心配があるときに食事をしない

ストレスが溜まると神経物質「ノルアドレナリン」が増加し、過食の欲求を刺激します。
一方、感情をブレーキする神経物質「セロトニン」は減少していくため、食欲を抑えられずに過食してしまいます。
食べているときは食べることに集中して一時的にストレスから離れるため余計に食べすぎてしまいます。

よく噛むことで、、、

耳下腺から『パロチン』という再石灰化を促す若返りホルモンの 分泌を促したりイライラを抑えて気持ちの安定を促す『コレチストキニン』の分泌を促すなどストレスの予防、改善にもつながります。

このように、よく噛むことが肥満の予防にも、若さの維持にもつながるという「フレッチャリズム」は一番てっとり早く簡単な方法です。

ぜひ試してみてください。

KIKUCHI

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