『スポーツ歯科』という言葉があるように、スポーツと口腔の関連が重要視されてきました!

今回は
・スポーツクレンチングの効果
・スポーツマウスガードについてお話ししていきたいと思います。

スポーツクレンチングとはスポーツ時の噛み締めです。
静的な『構え』と、動的運動時の両方で起こります。パラリンピックの車椅子の指導者時や停止時にもみられます。

●スポーツクレンチングの働き
・大脳皮質の活動性の向上
→運動能力、平衡性の向上

安全の確保

しかし、不必要な場面での不要な噛みしめは身体を緊張させることになり円滑な動作を阻害しますので注意が必要です!

噛み締める力が強ければ強いほど脳活性は強くなるという研究データもあります。

このようにスポーツクレンチングは多くのスポーツシーンで発現し その効果も高いものと思われます。
しかし、スポーツクレンチングを安全かつ効果的に行うには、健全な顎口腔系であることが必要です。
そのため、スポーツ時の傷害を予防・軽減するためには…

マウスガードの活用が有効なのです!

●スポーツマウスガードの効果

1.顎口腔系外傷から歯を保護
2.間接的な外力による脳震盪、頸部外傷の予防と軽減
3.顎口腔系障害の予防、軽減
4.他の選手に対する歯による外傷の予防

強度のスポーツクレンチングによる歯の咬耗や破折などの障害に対する効果も認められているため、筋力アップのためのトレーニング時の使用も推奨されています。
さらに間接的な外力による脳震盪に対する効果も期待されています。

ニュージーランドにおけるラグビーマウスガードの義務化によって約43%顎口腔外傷が減少したそうです。

では、残りの57%はというと…

不適切なマウスガードが原因だと考えられます。

ボイルアンドバイトタイプのマウスガードや
市販で購入可能な 適切とはいえないマウスガードが使用されていることが、主な要因と考えられます。
※ボイルアンドバイトタイプとは、アスリート自身がお湯などで軟化後、自分の口腔内で適合を図るもの

●適切なマウスガードとは

『ハード&スペースタイプマウスガード』
構造は、軟らかい(ソフト)素材で硬い(ハード)素材をサンドして、マウスガードと歯の間にすき間を作ることで、衝撃の吸収と分散が可能になりました。
外傷の好発部位である 上顎中切歯、補綴歯、外傷既往歯などを強固に保護することを目的としています。これは歯科医院で作成することができます。

このように、スポーツと口腔は密接な関係があります適切なマウスガードの装着は、筋力アップ、歯を守るためには必要不可欠です。

歯科医師、歯科衛生士は、スポーツをする人々が最大限力を発揮できるよう マウスガードの普及啓発を行っていくことが大切です♪

スポーツマウスガードをお使いの方で、わからないことがあれば、お気軽に歯科医師、歯科衛生士にご相談くださいね(^^)

UMEMOTO

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