小児歯科

子供たちに、どうして 3ヶ月に一度の「定期検診」が必要なのか?・・・その本質

一番大切な理由は、
虫歯がない状況で、3歳くらいの小さい頃から定期的に歯医者に来ることで、歯医者は怖いところではなく歯磨きするところ、お口がさっぱりする楽しいところと記憶に刷り込まれます。
そして気持ちのいい健康な状態を学んでいきます。

そうなると日頃の歯磨きもスムーズに行える習慣になり、万が一むし歯の治療になったとしても、歯医者さんに対する恐怖心も薄れているので、抵抗なく口を開けることができます。
治療も問題なく行いやすくなっているはずです。もちろん、「万が一」にならないことを目指すのが第一の目標です。)

子供の頃の恐怖心で、とても多くの人が大人になっても歯医者に行けなくなっています。

歯医者さんは怖くないところだと刷り込むために3ヶ月に一度通うことで、その他にも以下のようないいことがあります。

よく言われている内容ですが

  1. 3ヶ月というのは、虫歯ができても早期発見で治療が簡単なサイクルなのです。
    虫歯になってから大体3ヶ月以内であれば軽い治療ですみます。
    乳歯や生えたての永久歯は柔らかく、大人より虫歯になりやすいので、こまめなケアが必要になります。
    (歯は唾液中のカルシウムやリン・フッ素などが、歯の表面のエナメル質に作用して、次第に硬くなっていきます。硬くなるのに3年かかります。)
  2. また、定期検診では虫歯だけでなく、歯並びや生え替わりのチェックや対処もできます。
    それともう一つは、舌が正しい位置にあるかどうか、口で呼吸していないかなどをチェックして、正しい歯並びにするために、小さい頃からの正しい舌や唇の動かし方の訓練を定期検診のたびにすることができます。
    本格的な歯科矯正治療をしなくてもいいようにアドバイスすることができます。
  3. むし歯は食生活の影響を非常に受けることがわかっているため、おやつのコントロールがうまくできないと次々にむし歯になってしまいます。
    おやつの食べ方、食事法を定期的に確認・改善し、チェックしてお口の環境をむし歯にならないように継続していかなくてはいけません。
    この継続することの難しさを忘れないように歯科衛生士さんとお母さんが一緒になって定期的に確認していきます。

子供の治療で大切なことは無理やり虫歯を治すことではありません

子供の治療で大切なことは、無理やり虫歯を治すのではなく、数年後に健康な永久歯列を作ることです。

診察台に乗るのを嫌がって泣き出すお子さんに対して、脅したり無理に押さえつけたりすれば、ますます歯医者さんが嫌いになってしまいます。

その結果、多くの方が子供のころのトラウマで大人になっても歯医者に行くことができなくなっています。

つまりそれぞれのお子様にできる範囲の治療を選んで行うことが必要です

悪い部分を取り去ることは大切ですが、嫌がって泣き出すお子さんに対しては、無理に取り去らずに虫歯の進行を止めて、できるようになるまで待つことも治療の一つです。
そのことによって虫歯が進んでしまうこともあるかもしれませんが、神経が死んでからでも処置はできます。

さらにその時は痛くない治療ができます。あわてることで、恐怖心を与えてしまうことは絶対にしてはいけないのです。

つまりその時の治療のことよりも、数年後に永久歯になった時にすべて健康な歯がそろい、正しい噛み合せになり、しかも健康な体を作るというゴールを目指すという長期的な計画が必要です。

つまり、そのために、目先の医学的に正しい治療よりも、いつまでも楽しく通うことができる治療を選ぶことを優先する判断が大切です。

これが正しい子供に対する治療だと思います。

必要最小限な治療のみ行います。虫歯はレーザーで審査します。
できるだけ歯を削りたくはありません。

黒く見えるからといって、必ず削る必要はありません。
軽度の虫歯は、そのままじっとしているかもしれません。
或いは、フッ素や唾液の力でそのまま硬くなるかもしれません。

虫歯は見ただけではわからないのです。
ダイアグノデント(初期むし歯を発見できるレーザー装置)の使用により、歯表面の黒色を、初期むし歯かどうか判断できます。

乳歯の虫歯の特徴

子供の歯は、虫歯の進行がきわめて早いのが特徴です。

また、本人の自覚症状が少ないために、気が付かないうちに神経にまで虫歯が進んでいることがあります。
そうなると治療に麻酔が必要になるような、子供がいやがる治療をしなくてはならなくなります。
このため、虫歯の早めの発見と、歯の予防が大変大切です。
対策としては、・・・

予防には(虫歯を作らないために)

  1. 正しいブラッシングの練習
  2. フッソ塗布
  3. シーラント
    早めの発見には(虫歯の進行がきわめて早いので)
  4. 3ヶ月ごとの定期健診(詳しい説明は次の項目で) 

じゃあいつ頃から注意すればいいのか?
乳歯の奥の歯が生えた時からのスタートが理想的です。

幼若永久歯の虫歯の特徴

また、生え始めたばかりの6才臼歯(6才頃に、乳歯の1番奥の歯のさらに奥から生えてくる永久歯)は、
咬み合わせの面が虫歯になりやすいので(特に下の歯がなりやすい)、早めのシーラントがお勧めです。

歯科医院でできる子供の歯の予防

1.ブラッシング(歯磨き)

  • 歯の汚れている所を赤く染め出す染色液を歯に塗り、
    普段目に見えない汚れの部位を覚えてもらってそこを重点的に磨いていきます。
  • また、染め出す前にいつも通りの歯磨きや、仕上げ磨きをした後に、染色液を塗り、磨き残しの部位を覚えてもらうこともできます。

2.シーラント

  • 乳歯や、生えてきてすぐの永久歯の奥歯の溝(咬み合わせの面)は、ブラッシングを頑張っていても、虫歯になりやすい部位です。
    シーラントとはその溝を少し磨き、歯と同じ白い詰め物をし、虫歯になるのを防ぎます。(歯は削りません)
  • ただし、詰め物が欠けてしまうと小さな隙間ができて、逆に虫歯になりやすくなってしまうので、定期的な検診が必要となります。

3.フッ素塗布

  • 適量のフッ化物を歯に塗布することによって、歯の耐酸性を高め虫歯予防になります。
    綿で少し酸っぱい味のする薬を歯に塗るだけなので、小さなお子様にも痛みなく予防ができます。
  • しかし、フッ素を塗っても歯を磨かなければ虫歯になります。
  • そしてフッ素は、3~4ヶ月に一度定期的に塗ることで効果が期待できます。

4.定期健診

  • 乳歯列期、混合歯列期のお子様の定期健診は、一般的に年間3~4回が望ましいとされています。
    その度に、虫歯の有無のチェック・歯磨きのチェック・シーラントのチェック・フッ素塗布をします。

本人に自覚症状がなくても、3~4ヶ月に一度は検診に来て、染色をして磨き残しがなければ、お子様もお母様も自信がもてます。
また、もしも虫歯ができてしまったとしても、早期に発見する事で痛みの少ないまま治療ができます。
そうすることで、歯医者嫌いになることも防げます。

乳歯列期と混合歯列期にご家庭でできる予防

1.ブラッシング(歯磨き+仕上げ磨き)

  • 赤ちゃんの歯が生え始めた頃は、歯ブラシを口に入れることからはじめましょう。
    歯ブラシを口に入れて咬んで遊んでいるだけでも、唾が出て、口の中を虫歯になりにくい状態にしてくれます。
  • 仕上げにお母さんがガーゼで歯を拭いてあげましょう。         
    歯の数が増えてきたら、歯ブラシで仕上げ磨きをしてあげましょう。
  • 仕上げ磨きは、お子さんをお母さんの膝の上に上向きに寝かせ、一本ずつ磨きましょう。
    小さめの歯ブラシが磨きやすいです。
  • 毎食後に磨くのが理想ですが、いつでもどこでも出来ることでもないので食後に磨けない時は、水でうがいをしたり、お茶を飲みましょう。
  • お母さんの仕上げ磨きは、夜寝る前が一番効果的です。
    寝ている間は口の中の唾の量が少なく、虫歯になりやすいからです。

2.フッ素塗布

  • 最近では、子供用の歯磨き粉に“フッ素・キシリトール配合”と書かれているのをよく目にします。
    フッ素入りの歯磨きで磨いたり、磨いた後にフッ素入りのジェルを口に含んだりすると、さらに予防になるでしょう。
  • キシリトール入りのガムやタブレットも効果的です。

妊婦さんの口の中の病気と妊婦さんの口腔ケア

妊婦さんの口の中の病気

妊娠すると、女性の口の中の環境は大きく変わります。
ホルモンの変化で、歯周病菌が増えたり、だ液(つば)の量が減ったり、免疫力が落ちる・・など、虫歯や歯ぐきの病気になりやすくなるのです。

1.歯肉炎・歯周炎

妊婦さんのお口の中には、歯肉炎や歯周炎が比較的多く見られます。
その原因は、つわりや間食の増加によって歯磨きを充分にできないなどの理由で、口の中が清潔に保てないこと、もうひとつは、女性ホルモンの増加などの影響があると考えられています。

2.虫歯

歯肉炎・歯周炎の理由と同じように、つわりや間食の増加のために歯磨きが不十分になりがちであったり、女性ホルモンの増加により、だ液の量が減ったり、性状がかわるため虫歯になりやすいと考えられています。

3.妊娠性エプーリス(歯ぐきのできもの)

歯ぐきにできるできもので、妊娠3ヶ月以降に見られることがあります。
強い赤みをおびた出血しやすいできもので、分娩とともに小さくなり自然消失する場合もあります。

妊婦さんの口腔ケア

  • ヘッド(頭)の小さな歯ブラシを使う(子供用など)
  • やわらかめの歯ブラシを使う
  • 歯ブラシを小さく動かして磨く
  • においの強い歯磨き粉は避ける

などを心掛けましょう。

でも、つわりがひどい時はあまり神経質にならず、食後にうがいをしたりお茶を飲んだりして、調子の良い時に磨くようにしましょう。

妊婦歯科健康診査が無料です

2009年(平成21年)5月より、妊婦歯科健康診査が市内の「指定医療機関(歯科医院)」で受けられるようになりました。

母子健康手帳交付時に受診券がもらえます。
林歯科医院でも健康診査が受けられます。
安定期に入った早い時期(16~20週)に受けましょう。

必ず妊婦歯科健診受診券(妊婦健康診査補助券の最終ページ)と母子手帳・バーコードシールをお持ちください。

受診の際は

  • 電話予約の上、受診して下さい
  • レントゲン検査はありません
  • 費用の自己負担はありません
  • 当日は健診のみで治療は行いません

視診により次の健診をします

  • 歯のチェック(虫歯、咬み合わせなど)
  • 歯ぐきのチェック(歯肉の炎症、歯石の付着、歯周ポケットの有無)
    健診に基づく歯科保健指導(歯ブラシの仕方)

林歯科医院では、妊婦の歯ブラシ指導に力を入れています(妊婦歯科健康診査の場合は無料)