コミュニケーションについて

お昼のミーティング, 診療についてのお話

コミュニケーションとは「何かを伝えて共有すること」です。

メッセージは言葉以外にも、

①声のトーン②表情③態度④ジェスチャー(非言語的表現)なども大きく影響を与えます。
特に非言語的表現は無意識に表現している場合が多いです。

■患者さんの行動変容にかかわる3つのコミュニケーション

・ガイダンスとは…専門家が患者さんに必要と思われる知識や情報を提供することによって、主に動機を高めます。患者さんが病気の原因や、どうすれば病気の進行を抑制できるかが分からない場合や、質問されたときに効果的です。

 ・コンサルテーションとは…患者さんの訴えを聴いた上でアドバイスをすることで、おもに負担を軽くします。患者さんが口腔内の病気や予防法はわかっているものの、どう行えばよいか方法が分からないときに効果的です。

 ・カウンセリングとは…患者さんの気づきや自己決定、問題解決、自己成長を支援することです。患者さんの世界を専門家も共有して患者さんに寄り添いながら行います。患者さんに知識や情報もあるのに必要な行動がとれない場合や、理解はできるが保健行動がとれない場合の、自己決定能力の回復に効果的です。

私たちは、このようなスキルを場面に応じて

■患者さんの話を聴く時の4つの基本姿勢

① 観察
患者さんの心の動きをしっかりとらえるため、話の事柄にとらわれず気持ちや思い、感情を表しているところを観て聴くことです。身体の動きなどを観察します。

② 傾聴
患者さんの話を聴きながら意見を言ったり、評価、誘導したりすることなく(ブロッキング)、患者さんの言いたいことや気持ちや感情を受け止める聴き方です。「ブロッキング」とは、たとえば医療従事者が患者さんの話を聴いているときに自分自身の関心事や考え方、先入観ぎ邪魔をし、患者さんの話の内容をそのまま理解することができず、患者さんとズレが生じてしまうことです。

③ 確認
患者さんが言いたかったことを正確に理解しているか、ズレがないかを確認する必要があります。「お話になったことは?と?でしょうか」、「?と思われたんですね」などと患者さんが話した内容やキーワード(重要な言葉)を繰り返して確認をとります。この時の患者さんの返事や反応を観察し、間違いがないかを確認します。

④ 共感
共感とは患者さんの置かれている状況や気持ちをイメージして、同じ気持ちになって患者さんに返すことです。共感の効果は患者さんとの間に信頼感をもたらし、患者さんの心を開き、癒す力もあります。

■患者さんの行動が変わるコミュニケーション法
まず患者さんに興味をもちます。患者さんの「セルフケア行動」を支援するには、以上4つの基本姿勢を保ちながら気持ちに焦点を当てて、患者さんの自己決定を促します。以下の手順で進めてみます。

① スタート姿勢と働きかけ

患者さんの姿勢や様子の変化を観察しながら「開いた質問」をします。
「開いた質問」=気持ちや考えについて自由な答えを求める質問法で「?についていかがですか?」など患者さんの気持ちに焦点を当てやすい特徴があります。
「閉じた質問」=「はい」か「いいえ」で答えられる質問です。患者さんとの会話のキャッチボールが行き詰まり、たくさんの情報を得ることができません。

② 受容的態度

コミュニケーションにおいては「沈黙」も重要です。特に効果的な沈黙は患者さんに安心感をもたらし気づきを深める力があります。また、内容に合った表情で患者さんを見て、誠実、熱心に話を聴き、気持ちや感情を表すところでは「なるほど」「そうですね」などと頷きます。そうすると患者さんは安心し、話す意欲も高まって話が深まります。

③ 事柄の明確化

聴くことは、ただひたすら黙って聴くことではありません。「そして?」「それから?」などと質問を入れながら聴きます。よく理解できないときは「それはどういうことですか?」「?についてもっと詳しく話していただけますか?」と尋ねます。

④ 共感的な繰り返し

患者さんの気持ちを表した言葉を中心に繰り返して、確認をとります。繰り返したとき患者さんが生き生きとした反応を示せば、話の内容が伝わったとお互いに認識できます。

⑤ 本当の思い、願いに対応する

1. 支援の言葉をかける…「頑張ったのですね」「いつでも相談に乗りますよ」
2. 目標の明確化…「その期待や願いが叶うと嬉しいですよね。そのためにはまずなにができると思いますか?」
3. アドバイス…「たとえば?という方法がありますよ」
4. ガイダンス…解説や説明、教育指導
5. 方向性の指示…「?な状況が改善したら、?は可能ですよ」
6. 謝罪、感謝…「大変失礼しました」「お待たせしました」「心から感謝します」など

今回「コミュニケーションについて」調べ、聞くだけでなく、観る、確認する事も大事だと改めて思いました。
歯科衛生士として、患者さんに信頼していただく為にコミュニケーション能力を高め、安心して治療・クリーニングに来ていただけるよう努力します。

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Unai



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