薬剤性歯肉増殖症は、グレープフルーツジュースに注意!

お昼のミーティング

 
今回の勉強会では「薬剤性歯肉増殖症」について調べました。

歯肉増殖症とは、歯肉組織が肥大化する病気です。
具体的には歯肉組織のコラーゲン繊維が過剰増生されることで、歯肉が腫大されます。
しかし歯肉に炎症が見られなければ歯肉増殖は臨床的にも見られないことから歯垢の存在が歯肉増殖の誘発として考えられます。
幾つか遺伝的な歯肉増殖もありますが今回は《薬剤性》についてご説明します。

・誘発薬剤

①抗てんかん薬、、、フェニトインの長期服用による発症で約50~60%の方に発症が見られる。

②ニフェジピン、、、カルシウム拮抗薬で高血圧や狭心症を治療するお薬で、約20~30%の方に発症が見られる。

③シクロスポリン、、、免疫抑制剤で約25~30%の方にに発症が見られる。

また②、③の方はグレープフルーツジュースで作用が増強し、歯肉増殖もより悪化する恐れがあるので注意しましょう。

・症状

早い方で投薬から2週間ほどで歯肉に異常がみられます。
歯と歯の間の歯茎が増殖し始め約一年ほどでピークに達します。
なお痛みや腫脹などの症状がないことが多いです。

・予防法

①プラークコントロール、、、毎日の歯磨きで増殖の原因となる歯垢を落としましょう。
また歯茎の中の汚れは歯医者さんのプロケアで除去する必要があります。

②薬剤の調整、、、かかりつけの病気で薬剤の変更、または量の調整など相談してみてください。

慢性の場合は歯肉切除術を行うこともあります。

④ビタミンC投与、、、結合組織でコラーゲン産生を増加させて、歯肉出血を改善します。

このようにお身体との関係でお薬による副作用がお口の中に異常をきたすことがあります。
しかし諦めず予防することで改善傾向に持って行くことが出来ます。
まずは早期に歯科でケアし、お身体の事もきっちり伝えるようにしてくださいね!

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         KOREEDA 

 

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