今回は姿勢(体勢)についてまとめました。

みなさんは姿勢が悪いと実感したとこはありますか?

姿勢が悪いと肩こりや腰痛、頭痛、猫背だと内臓を圧迫するので胃腸などの臓器に負担がかかりやすい等のお話を聞いたことがあるかもしれません。
今回は小児歯科の観点から姿勢(立ち方、座り方、寝方)について書かせて頂きます。

そもそも正しい立ち方とは…?

・横から見たときに耳→肩→膝関節→くるぶしが一直線になること
・正面から見たときに肩、骨盤、耳、目の高さが左右水平であること
・眉間→鼻→顎→おへそ→かかとが一直線であること
・背面から見たときに肩、骨盤が左右水平であ  ること

この4つのことが当てはまれば正しい立ち方といえます。

しかし、最近の子供はゲームにスマホなど、テレビを見るときの姿勢が猫背になりがちです。

猫背は骨盤が後ろに傾くことで骨盤が下がり重心は後ろになります。
重心が後ろにあるのでバランスを取ろうと背中が丸まり、頭や肩が前にでます。
猫背になると胸が広がりにくいため呼吸が浅くなり、無意識に沢山の空気を吸おうとするため口呼吸の慢性化に繋がります。
また、首が前に出て顎が下がり、口が開きやすくなります。
それが歯列不正、不正咬合の原因になる可能性があります。

姿勢が歯並びに影響するなんてびっくりされる方もいらっしゃると思います。
“正しい姿勢”この基本的なことを小さい頃から正しておくことがとても大切です。
どのように意識していくかというと、まず上から糸で引っ張られているように意識し、首を伸ばす。
そして、背筋を伸ばしお尻にきゅっと力を入れてお腹を軽く引っ込める。
最後に胸を軽く張って目線は遠くにすることです。

正しい座り方も立ち方同様に大切です。

背もたれにもたれて浅く座ったり、背筋が曲がった座り方を続けていると、腹筋や背筋を使わなくなり、骨盤が後ろに傾く癖がつき姿勢不良の原因になってしまいます。

正しい座り方のポイント

・横から見たときに耳→肩→骨盤が一直線になること
・座ったときに太ももと床が水平であること
・膝を直角に曲げて、足は少し開いて足の裏がしっかり床に付いてること
・背もたれにもたれないこと

最初は、常に正しい姿勢をするのはしんどいと思いますが、ふとした瞬間でも思い出したら正しい姿勢にすることを心掛けてみてください。

そして、最後に寝る姿勢です。

正しい寝る姿勢は

・首、肩、背中、骨盤がマットに付いてること
・両足の開く角度は45度程度が理想
腰が反り、浮いていたり両足の開く角度に左右差があれば骨盤が歪んでいる証拠です。

日常の姿勢のゆがみや筋肉疲労をリセットしてくれるのが寝ている時間です。
眠っている間の姿勢も歯並びに大きな影響力を持ちます。
骨は持続的な力が加わると5gほどの弱い力でも骨に添加と吸収を起こさせ、歯槽骨の形態を変え歯の位置を移動させます。
うつぶせ寝や横向き寝などで奥歯にかかる側方力はおよそ、30~200gです。
つまり8時間睡眠とすると、1日の1/3時間ものあいだ歯が動き始める力の数十倍もの力が加わっていることになり、歯列は変形していきます。

さらに、口呼吸の子供はどうしても仰向けで寝ることが難しいです。
なぜなら、口呼吸のまま仰向きで寝ると舌が喉の方へ下がるので、いびきをかいたり息苦しくなります。
そのためうつぶせ寝や横向き寝になってしまうのです。

寝ている間は同一姿勢だと血行不良を起こすので、それを避けるためにも個人差があるものの寝返りを10?30回程度行います。
寝ている間にも姿勢が変化するのは当たり前のことですが、まずはできる限り仰向けで寝ることを心掛けましょう。

対策としては、睡眠姿勢を固定しないように布団にくるまって寝ないこと、枕を下顎に当ててたり、枕と顔の間に手を入れたりしないこと。などを注意しなければなりません。

基本的なことですが、まずは普段の姿勢から見直していきましょう。

子供の頃の習慣は大人になって変えるのは難しいです。できるだけ早い段階で正しい姿勢を身につけて頂きたいです。
姿勢についても指導をしていますので、お気軽にお声掛けくださいね。

Nomura

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