*診断予測のためのセファロ形態分析??というセミナーに行ってきました!*

セミナーへ行ってきました, 歯の知識, 診療についてのお話

 

 

 

 

セミナーの内容も踏まえ、セファロ グラムの基礎をお話しします。

 ●セファログラム(頭部エックス線規格写真)
 一般の歯科医院にはない、矯正歯科用の特別なレントゲンで、顔の骨格を調べるためのものです。
特に、横を向いたときのセファロは、矯正治療を始める際に必須となる資料です。
場合によっては、正面のセファロも撮ります。
 頭部固定装置のイヤーロッドを外耳孔に入れ、フランクフルト平面を地面に水平にして撮影します。
 側方撮影は規格性があり、治療前後の評価がしやすいです。正面は頭の角度が変わると変わってしまうので評価がしにくいと言われています。

 ●なぜセファロ分析が必要なの?

 不正咬合の原因を知るためです。

 硬組織における不正咬合の原因は2つ

      歯、骨格

 歯の原因を知る場合→模型
 骨格の原因を知る場合→セファロだけなのです!!
 治療難易度: 骨格>歯
 
 ●セファロトレース

 X 線写真に写し紙(トレース用紙)を貼り、外形線をなぞり形態の分析を行います!
 分析ソフトもあるそうです
 
 トレーはどこからしていくのか?!  →どこからでもいいそうです^ ^
 実習では下顎骨からトレースしていきました!
 
 臼歯は第一大臼歯をトレース 最後方歯から順に 第一大臼歯を探し、下顎前歯は最前方歯をトレースします!
 
*覚えておきたいライン

 下顎中切歯歯軸
 下顎下縁平面
 下顎枝後縁平面

*覚えておきたい点

 Me(menton、メントン):オトガイの断面像の最 下縁点。
 B(pointB、B点):下顎歯槽の彎曲の最深点。

 その他の点
 Pog(pogonion、ポゴニオン):下顎骨オトガイ 隆起の最突出点。
 Go(gonion、ゴニオン):下顎枝後縁平面と下顎 下縁平面のなす角の二等分線が下顎角骨縁と交わる点。
 
 上顎骨のトレース

  上顎も同様に第一大臼歯、前歯をトレースしていきます!

*覚えておきたいライン

 上顎中切歯歯軸
 咬合平面 上下第一大臼歯口頭頂の中点と上下顎
 中切歯切端の中点を結んだ平面
 
*覚えておきたい点

 A(point A、A点):上顎歯槽基底の最深点
 ANS(anterior nasal spine、前鼻棘):前鼻棘の最先端点
 PNS(posterior nasal spine、後鼻棘):後鼻棘の最先端点
 U1:上顎中切歯切縁
 
 軟組織のトレース

 前頭部から鼻骨をトレースしていきます!
 分かりにくいため軟組織の鼻背と平行に近いので参考にします

*覚えておきたい点

 N(nasion、ナジオン):鼻骨前頭縫合の最前点
 Or(orbitale,オルビターレ):左右の眼窩骨縁最下点の中点
側頭部 大後頭孔部のトレース
 わかりやすい下垂体窩からトレースし、斜台から大 後頭孔前縁に続く
 大後頭孔前縁の点が Ba(basion、バジオン)
 大後頭孔前縁から後頭骨底部に続く バジオンの上方に骨外耳道がある

*覚えておきたいライン

 フランクフルト平面
 S-N平面

*覚えておきたい点

 S(sella turcica、セラ):下垂体窩
 Po(porion、ポリオン):骨外耳道の上縁の中点。
 その他の点
 Ar(articulare、アーティキュラーレ):下顎関節突起後縁と外頭蓋底の交点
 Ba(basion、バジオン):大後頭孔の前縁部
 
 点や取れたら角度測定をしていきます!!
 
 SNA 角
  SN 平面と N と A を結んだ直線 の角度 脳頭蓋低に対する上顎歯槽基底 部の前後的位置関係をあらわす。
  大→上顎過成長
 小→上顎劣成長
 
  SNB 角
  SN 平面と N と B を結んだ直 線のなす角度 脳頭蓋低に対する下顎歯槽基 底部の前後的位置関係をあらわす。
 大→下顎の過成長
 小→下顎の劣成長
 
  ANB 角
  N と A、N と B を結んだ直 線のなす角度 上下顎の相対的な前後的位置 関係を評価する。
 上顎前突傾 向で大きくなる。 反対咬合ではマイナスの場合も。
 
 U1 to SN
  SN 平面に対する上顎前歯 の歯軸傾斜角
 大→上顎前歯が唇側傾斜
 
 L1 to MP
 下顎下縁平面と下顎中切歯 長軸のなす角の余角
 大→下顎前歯が唇側傾斜
 
 MP to FH(FMA)
 下顎下縁平面と FH 平面とのなす角度 下顎下縁の傾斜度を判定する

 L1 to FH (FMIA)
  下顎中切歯歯軸とFH平面とのなす角 下顎前歯が前方 に傾斜すると小さくなってくる
 大きいと舌側傾斜

 IMPA
 下顎中切歯 と 下顎下縁平面 とのなす角度
 大→下顎中切歯の唇側傾斜
 
  I.I インターインサイザルアングル
 前歯の傾斜軸がなす角度
  小→下顎前歯が前に突出している
 角度の小さな人は抜歯して前歯を内側に入れる方向の方が良い
 
 occlusal plane
 咬合平面とフランクフルト平面の角度
 咬合平面の傾斜度を判断
 
 Go Gonial angle
 下顎下縁平面と下顎後縁 平面とのなす角 下顎角の大きさを判定す る
  大→下顎枝の垂直的劣成長 骨格性下顎前突、開口
 小→過蓋咬合
  
 
 FMA、Go、O.P
 これらの角度が大きい人は長顔
 小さい人は短顔 平均の人は中間
 治療難易度  長顔>中間>短顔
 
  上突*下突*中間*
 SNA 大→上顎前突
 SNB 大→下顎前突
 ANB 大→上顎前突 小→下顎前突
  
 顎顔面に対する歯の方向
 U1toSN
 L1toMP
 
   歯の前突感
 I,I インターインサイザルアングル
 出ていれば角度は小さくなる
 
 ●角度測定の平均値

 SNA   80.5~82.5
 SNB   76.0~79.0
 ANB   3.0~4.5
 U1toSN  102.0~105.0
 L1toMP   93.5~96.5
 FMA         28.5~32.0
 I.I             120.0~125.0
&nb
sp;O.P          11.5~14.0
 Go            120~130
 
  これらを参考にしながら分析していきます!
 『この点が正しい。このラインが正しい』というのは実際はわからないそうです。

 大切なのは自分がいつも同じルールでトレースを行えているか、だそうです。

 覚える点やライン、角度がたくさんあるので、忘れてしまわないように定期的に復習しようと思います^ ^

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Kajimoto

 

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