歯周病治療

歯周病について

(1)歯周病とは
歯の表面に付着した汚れ(歯垢)をそのままにしておくと、歯の周りを包み込んでいる歯肉に、炎症が起きてきます。(歯垢は細菌のかたまりです。)歯肉は色が赤くなり、ぶよぶよと腫れてきて、ちょっと歯ブラシがふれても簡単に出血するようになります。この歯周病を放置しておくと、炎症はさらに進み、歯を支えている骨(歯槽骨)を少しずつ破壊し、歯はぐらぐら動くようになり、やがては抜けてしまいます。このような症状を歯周病といいます。

(2)40歳以上の歯の抜ける原因の多くは歯周病です。
歯の抜ける原因としては、虫歯と歯周病によるものが大多数を占めていますが、近年は歯周病によるものが増えています。


(3)歯周病の怖いところは自覚症状のないところです。
歯周病は世界で一番多い感染症です。
25歳以上の8割の人は歯周病に罹患しているのに初期の症状がわかりにくいし、直接自分の目で見にくいため、その6割が自覚していません。
そこが歯周病の怖いところなのです。
実際に当医院に初めて来られる方の多くの患者さんは、歯や歯茎の痛みを伴って来院されます。その機会に、治療と同時に歯周病の説明をすることで、やっと自分が歯周病になっていることに気がついてくれます。その時にかなり歯周病が進んでいることもあり、もっと早く注意しておけばとかったと思われる方もよくいます。それだけわかりにくいものなのです。


(4)治療も予防もケアが大切です。
 歯周病の原因は歯垢です。ブラッシングにより歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておくことが大切です。
 専門家の指導、アドバイスを受けられることをおすすめ致します。予防歯科もご覧下さい。

 

歯周病治療の流れ

まず、チェアーに設置してあるモニターでご自分の歯を実際に見てもらいます。


こんな感じです。  →   DSC_0520.jpg

 

次に歯のきわの汚れや歯肉が少し腫れているのを確認してもらいます。
多くの方が歯の汚れを自分の目で見て驚かれます。
(この汚れは実際は細菌のかたまりで体に悪影響を与えます。)

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次に、歯と歯茎の間の溝の深さを測ってみます。

歯と歯茎の間の溝の深さは、プローブという器具で測定します。
2mm以下が健康な状態。
3~4mmなら少しの努力でわりと良くなります。
5mm以上の場合はかなりの努力が必要です。
あと動いている歯があるかどうかを調べます。
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特に悪化している所はレントゲンで検査します。
大きなレントゲンで口全体を検査する場合もあります。(3割負担で約1,000円かかります)

歯周病の治療は、歯石を効率良く除去(歯石を除去したり、歯のクリーニング)する事が基本となります。
そして、なぜ今のような状況になったのかを一緒に考えることが大切です。
せっかくきれいになっても今までの歯の磨き方では、また歯石がついてきます。
そこで、少しでもきれいな状態を保てるように、その人にあった歯ブラシの選び方や歯ブラシの使い方がとても重要になってきます。(悪くなっているところに届く歯ブラシや補助器具が必要です。)
つまりその人のポケットの深さ、歯と歯の間の形態によって歯科衛生士による指導方法が変わってきます。
そしてご自分で、正しい方法で実際に磨いてもらいます。さらに磨き残した部分を歯科衛生士に磨いてもらい、正しい歯ブラシの当て方を実際に感じてもらうことによりさらに正しい感覚を覚えてもらいます。

このようにして、細菌の数を減らし、出来るだけ清潔な口腔内の環境を整える事が歯周病治療の基本となります。

しかし、いくら家で正しい方法で磨いても、3ヶ月くらいすれば歯ブラシのとどきにくい所に、バイオフィルムという細菌のかたまりがしだいについてきてしまうのです。
或いは、一度きれいになったお口の中も、歯磨きを怠れば短期間で元の状態(歯石や歯垢が付いている状態)に戻ってしまいます。
それをそのままにしておくと、少しづつ歯周病が進んでいくのです。

そこで、また歯周病が進行しないように定期的に歯石を除去したり、歯をクリーニングすることが大切になってくるのです

(歯周病の進行度によって検診の期間は変わってきます)                  → 予防歯科

 

歯周病についてもう少し説明

(1)歯周病とは、その2
歯周病の初期の段階を歯肉炎と言います。歯肉炎の原因は歯の表面についた生きた細菌の集まりである歯垢(プラーク)です。ほんの耳かき1杯に数億という細菌がいます

歯肉炎には自覚症状はほとんどないので多くの人が放置してしまいます。するとその細菌が歯と歯肉の間の溝にしだいに入り込んで歯肉の下にある歯槽骨という歯をささえる骨を溶かすようになります。これが歯周病です。早く発見して細菌を取り除かないと、さらに骨が破壊され手遅れになり歯を抜かなくてはならなくなります。


歯周病の原因は細菌ですが、加齢や病気による免疫力の低下やストレス喫煙や薬の副作用も悪影響を与えます。噛み合わせの不調和ぎしりいしばりも危険因子になります。


また逆に歯周病は糖尿病、脳血管障害、心疾患、骨粗しょう症、関節炎、出産に影響を与えることもわかってきました。そのせいで、歯周病などで歯を失うことにより歯が残っている人よりも医療費が多くかかっています。

(2)糖尿病との関係
糖尿病患者は歯周病菌の量が多いというデータが出ています。
糖尿病患者の歯石を除去してブラッシングを指導するだけで血糖値が下がります
生活習慣の改善と同時に口の中の改善も大切です。


(3)8020運動

1988年に当時の厚生省と日本歯科医師会が「8020運動」をはじめて20年がたちました。親知らずを除く28本のうち最低20本残っていれば、何とか不自由なく食事ができるということで、80歳で20本を残そうという運動が始まりました。

2008年の時点では、4人に1人が8020運動を達成して、一見効果が上がっているように思われますが、よく考えてみると実は80歳で平均は5~6本しか残っていないのです。つまりある一部の人に集中して残っているのです。

ということは、4人に3人はほとんど歯が残っていないということになります。つまり4人に3人は「総入れ歯」かそれに近い状態になるわけです。


現在平均で20本歯が残っているのは49歳です。つまり4920です。そして65歳の平均は8本ですから、50歳から65歳の間に12本の歯を失うことになります。つまり50代後半からイカ、タコが噛み切れなくなります


まだまだ問題はこれからです。歯科医師としてすべての方が一生「おいしい」と言ってものを食べていただけることが目標です

  → 予防歯科もご覧下さい。

 

 

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